いわゆる「膜厚計」と呼ばれるものには、測定手法や算出ロジックなどにより多くの種類が存在します。
実際の測定にあたっては、膜厚や膜の材質、ワーク材質(母材)、測定場所・条件等により適切な機種を選定する必要があります。
また装置自体の価格も非常に幅広く、求められる精度や用途により検討する必要もあります。
本ページでは、概略をイメージしていただけるように膜厚計の種類を大別致しました。
磁石の引っ張る力の強さ(磁束密度)を測ります。この強さは、プローブから素地までの距離に比例するため、この距離を膜厚に換算することができます。塗膜が磁気を帯びていると、正確な膜厚は測定出来ません。
コイルの入ったプローブを非磁性金属表面に近づけた時に渦状の電流が生じます。この電流の大きさはプローブから素地までの距離に比例するため、この距離を膜厚に換算することができます。
超音波パルスは、塗膜内を進み、密度が異なる層の境界で反射しますので、そのはね返りの時間を計ります。材質により超音波の伝わる音速はおおよそ決まっているため、(音速)×(伝播時間)×1/2で計算することができます。
広波長帯域の光をサンプルに照射し、膜表面で反射した光と膜内を通過し基板表面で反射した光の干渉強度スペクトルを解析することで、膜厚を測定します。多層膜の場合、各膜の境界面で反射した光の干渉スペクトルを解析することにより、各膜厚の測定が可能です。
センサと基準面となる導体面を固定し、その間に測定対象(絶縁体)を挟み込み、静電容量を測ることで、膜厚を測定します。ワークがなしの時にゼロ点調整し、既知の厚さの基板を入れた時の静電容量を各々計測して算出します。
測定対象にX線を照射すると、その物質に含まれる元素固有なX線が放射されます(蛍光X線)。蛍光X線の量は、各元素の量に依存するため、下地と被膜の蛍光X線量を比較することで膜厚を測定することが出来ます。
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